【消失グラデーション】  長沢樹

私立藤野学院高校のバスケ部員椎名康は、ある日、少女が校舎の屋上から転落する場面に遭遇する。康は血を流し地面に横たわる少女を助けようとするが、少女は目の前から忽然と消えた。監視された空間で起こった目撃者不在の“少女消失”事件。複雑に絡み合う謎に、多感な若き探偵たちが挑む。繊細かつ大胆な展開、“真相”の波状攻撃、そして驚愕の結末。最先端で最高の青春本格ミステリ、第31回横溝正史ミステリ大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)



今年6人目のはじめましての作家さん。

図書館の特設コーナーに置いてあって、
何気なく帯を読んで衝動的に借りた本です。

だって、帯の綾辻さんの推薦文が凄いんだもん。

「周到なたくらみに満ちた長編ミステリとして作品を完成させた力量は大したものである横溝賞の選考にかかわって長いが、その間に読んだ原稿の中でも三本の指に入る逸品!」

あの綾辻さんに三本の指なんて言われたら、もう読むしかないでしょ?笑

そして、読むペースを考えず借りる悪癖を発揮し、延長できず、ボッシュート。
改めて予約して1ヶ月ぶりに読んだら、
細かい部分を忘れてたりしてちょっと戸惑いましたが、楽しく読めました。



高校生たちの会話は気がききすぎてるというか、
知的すぎるというか、決してリアルではないんだけど、
思春期の自意識過剰なとことか、悩んでいて
すごくみずみずしいな、というのが第一印象でした。

主人公の椎名康は、女の子をとっかえひっかえするような一見チャラいヤツだけど、
一途に想ってる子がいたり、樋口真由には頭が上がらなかったりと、なかなか憎めない。

樋口真由はちょっと頭が良すぎる気もするけど、
プチサディストっぷりもなかなかだし、
バスケ部の面々もキャラが立っていい。

3分の1になるまで事件は起こらないのですが、
高校生達の人間模様とか、不審者のことが気になって、
読んでいて退屈はしません。


一方で、トリックは騙されたのだけど、ちょっと消化不良。

消失の真相は、当然警察が調べ尽くしてると思ってた部分だったので、
唖然としましたが、肝心なとこはそれじゃないんでしょうね。
あの人の体力がハンパないです。

消失以外のもう一つの大きなトリックは
途中、もしかして?と思ったところでしたが、
最初まで戻ってやっぱり違うと思い直したりしたので
アンフェアじゃないけど、なんかちょっとズルいよなぁと思ってしまいました^^;
でもやっぱり騙されたのだから、完敗ですかね。

うーん、でも特殊属性の人多すぎやろー。
あと、ヒカルくんが万能すぎっ!

と、トリックは「えーー」という感が無きにしも非ずですが、
その過程だけでも十分愉しめたので満足。

続編も出てるようなので、そのうち読んでみたいな。




★★★★☆


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