【新世界より】 貴志祐介
今回の記事は物語の内容に触れます。
致命的なネタバレだと判断したところは反転しますが、
これから読まれる方はお読みにならないことをオススメします。



  
子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは―。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。 (「BOOK」データベースより)



年末からゆっくり読んでいた「新世界より」を読み終えました。

これは、とんでもなく面白いお話でした。
新年からこんな面白いのを読んでしまったら、
今年一年のハードルが上がってしまうぞ、と危ぶんでしまったぐらい。


このお話が怖いなと感じるのは、パラレルワールドではないこと。
今のこの世界と繋がった未来で起こる出来事で、
その1000年間の人間の過程がとてもリアルなのです。
ここが一番怖かった。

特殊能力なんて要らないな・・・と思いつつも
現代の化学技術なんかもある種超能力みたいなものかもしれませんね。
ほとんどの人は平和的に技術を使いたいと思っているのに、
ほんの一握りの人間のためにめちゃくちゃになってしまう。
そして、そういう人を世界から完全になくすことは不可能なのだ。

(この先反転します↓)

下巻の戦争では、人間側に感情移入すべきところなのかもしれませんが・・・
人間を神様と呼ばされ、こきつかわれ続けたバケネズミに最初から同情しっぱなしで、
上巻から(早季含め)人間側の彼らへの蔑み慣れにウンザリでした。
そりゃ機会があれば反撃して、支配下から逃れたいと思うよな、と。
なので、最後のオチは衝撃的ではあったものの、ストンとはまった感じ。

真の主人公はスクィーラーだと書かれているサイトがありましたが、
本当にそう思います。

(反転ここまで)

貴志さんは人間の嫌なところを描くのがお上手ですね。
読み終わった後も、しばらくこの世界に浸っていました。
余韻がたまりません。

この前後の話も読みたいなぁと思っていたら、
『小説現代』という雑誌で「新世界ゼロ年」というタイトルで連載中だそうです。
「新世界より」の1000年前の物語(つまり現代)の話だとか。
おお、これは楽しみ♪単行本化してくれるかな?


今、アニヲタ ファンの夫と一緒にアニメを見ているのですが、
よくもまあ、これだけ残虐描写と性的描写が多い作品を映像化したなと^^;
ま、だいぶボカされてはいますが。

夫には「また主人公嫌いが始まった…」と言われそうですが、
早季も覚もあんまし好きになれなかった(汗)
(夫は早季ちゃんいいわぁと言ってるので、余計に。)

覚なんてあんな惨劇の後においてもまだ「神の力」とか言ってるし。
いや、あんな力を盛っていたらそう信じて疑わないのも当然なのだろうけど、
おこがましいことにいい加減気づけ!と思ってしまう。
人間側の登場人物より、狼みたいなバケネズミの奇狼丸が好きでした。

皆さんは、諦めが早すぎる。我々の種族は、心臓が鼓動を止める、まさにその瞬間まで、逆転する方策を探し求めます。それが無駄な努力に終わったところで、失うものはありません。兵士の本分という以前に、生きている限りは戦い続けるのが、生き物としての本分なのです。

―この台詞には痺れた。


アニメ版でも渋いええ声してます。かっこええ。


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2013-02-14 Thu 14:07 | | # [内容変更]
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