【ナイフが町に降ってくる】 西澤保彦

「謎が解けなければ時間は永遠に止まったままだ」何かに疑問を抱くと時が停止するという奇癖を持つ青年末統一郎の言葉に、女子高生真奈は逆上した。二人以外のすべての人間、物体は静止状態。そして謎とは、眼前でナイフを腹に突き立てて固まっている男。誰が、いつ犯行を?だが真相を探る二人は、町中でナイフの犠牲者を次々に発見。ナイフの雨が町を襲った?迷宮に陥ちた二人。はたして“時間牢”から脱出できるか…。前代未聞の設定で読者を翻弄する新本格推理の書下ろし傑作。(「BOOK」データベースより)



またまた西澤SFミステリ。
謎に出会うとストップモーションをかけてしまうという設定。
今回も統一郎の好きなときに超能力が使えるという能力的超能力ではなく、
おまけに周りの人をひとり巻き込んでしまうという、あくまで体質的な超能力。
毎度ながら、どうやったらこんな面白い設定思いつくんだろう。

誰も巻き込まず、歳もとらないなら、
それでもちょっと羨ましいかも、と思ってしまいました。
私なら、謎はしばらくほっぽって、好きなことに勤しむかなぁ。
あ、化学変化がダメってことは石けんは作れないか^^;

面白かった。
面白いんだけど、これは結構後味悪かったです。
メインの事件ももちろんそうですが、
個人的には、途中のとある人物の暴走が後味の悪さを助長。

あそこまでいくと、もはや悪戯といえる範疇を超えてます。
女性が受けた悪戯はまだ笑えるけど、男性の方はシャレにならん・・・。
あの後、どんだけの人が冤罪で捕まったんだろうと想像するとと不憫でなりません。


途中で交わされる推理がもったいなかったな。
ありえないというか説得力のなさすぎる推論が中心で、
論理的な推理の過程よりも、夫婦漫才のやりとりを愉しむという感じでした。
ミステリでミスリードに振り回されるのは好きなので、
もうちょっとリアリティのある推論が展開されたらもっと良かったかな。

真奈みたいな性格の人っていそうではあるけど、
西澤さんの書く女性ってそれを極端に描いてて、アクが強すぎですよね^^;
まあ、そんなとこも愉しかったりするんですが。


今現在も西澤さんの本を2冊並行して読書中。
しばらく西澤フェアは続きそうです。

★★★☆☆

ブログランキング・にほんブログ村へ

関連記事
別窓 | 映画・小説レビュー | コメント:0 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<ベランダの野菜達(不調多し)~2012.7月初旬 | シンプルにいこう。 | #107 紫陽花>>
この記事のコメント
∧top | under∨
コメントの投稿

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

∧top | under∨
| シンプルにいこう。 |