【瞬間移動死体】 西澤保彦
瞬間移動死体 読了しました。
先日読んだ 七回死んだ男 がすごく面白かったので、
西澤さんの作品をいくつか読んでみよう第一弾。



俺にとって殺意を実行に移し、完全犯罪とすることは簡単だ。ロサンジェルスにいる妻を、日本にいる俺が殺したなどとは誰も思わないだろう。だって俺は、「テレポーテーション」が使えるのだ!だがこの超能力の欠点が様々な事件を巻き起こし…。トリックの可能性を極限まで追求する西沢保彦の新たな挑戦作。(「BOOK」データベースより)


本作も西澤さんお得意(らしい)SFミステリ。
「七回死んだ男」ではタイムリープしてしまう体質の少年が主人公でしたが、
本作の主人公の超能力は瞬間移動。
しかし、いつでもどこでも飛んでいけるような便利な能力では決してなく、

・片道飛ぶたびにアルコールが必要。(主人公は相当な下戸なのでビール半分で地獄の苦しみ)
・自分の身一つでしかテレポートできない。
 着ている服さえも持っていけず、全裸になってしまう。
・自分が向こうへテレポートするのと引き換えに、向こう側から何かひとつ転送されてくる。
 主人公はそれをバランスウエイトと呼んでいるが、
 それを選ぶことはもちろん事前に何が転送されるかもわからない。

などの非常に厄介な制約がつく。
仮に金庫へ侵入してもお金を運べないことはもちろん、
帰路のアルコールがないので帰ることもできないという訳です。

その欠点故、これまでその能力を使おうと思ったことはなかったが、
妻の致命的な失言により殺意を抱き、初めてその能力を活かそうとするも、
逆に殺人事件に巻き込まれ・・・。


設定はもちろん、独特の人間関係が面白い。
登場人物達のキャラも個性的で憎めません。
特に、怠けるためならどんな努力も惜しまないという尋常でない怠け者の主人公と、
ヒロインの玲奈ちゃんがすごくいい。
ただ、登場人物それぞれの恋愛観が私には理解しがたいほど特殊で、
ラストはなんとも切なくなりました。

犯人は2時間ドラマ的な想像で当てられるほど、分かりやすいです。
状況的にもあの人しかいないですし。
ちなみに私は(ネタバレあり→)ロスから東京へ転送されてきたのはマットの方で、
たまたまマンションを訪問した玲奈ちゃんがマットに襲われ、正当防衛で刺した
のだと思ってました^^;

七回死んだ男」 で気になって仕方なかった読点の少なさも本作では解消され、
(私にとっては)一段と読みやすかった。


ミステリ的な難易度は易しいですが、
他にも魅せ場はたくさんあるのでかなり愉しめました。良作。
西澤さんの小説はやっぱり好みのようです。
この調子でどんどん読んでいきます。

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最近ますます何ブログだかわかんなくなってきました^^;
図書館の返却期限までに読んでしまおうと、ただいま懸命に読んでますが
残り3日で2/4冊しか読めてません。
全力で読んでも一週間に一冊ってことか・・・遅いにも程があるな。。
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