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『マスカレード・ホテル』 東野 圭吾

こゆりす


都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!?いま幕が開く傑作新シリーズ。



安定の東野さん。
犯人だけはなんとなく予想がついたけど、面白かった!
一つ一つの話は日常の謎として
お客さんの不思議な言動に好奇心をそそられるし、
全体では殺人事件を追うミステリーでもあるという、贅沢なつくりになっています。

以前不特定多数を相手にする仕事をしていたことがありましたが、
本当に驚くほどいろいろな人がいる。
私は「お客様は神様」という発想があまり好きではありません。
サービスをする側がそういう意識を持つのは素晴らしいことだと思うけれど、
客側が「自分は神様」だと思いながらサービスを受けるって、どうなの。
だって人間以外の何者でもない訳だしw
「感じの良い客」でいる方がお互い気持ち良く、
その分いいサービスを受けられるから結果的にお得だと思うのに、
上から目線でしかサービスを受けられない人、
何をしてもらっても不満しか残らない人って、意外といるなぁと感じます。
こういう思考回路なので、たぶん私は接客業は全く向いていないのだと思う^^;

その点、尚美のプロ意識はすごい。
どんなに我儘なお客様の言い分もクレームにならないように処理する。
それが必ずしも理不尽な要求を呑むことだけではない、
というのがプロフェッショナルだ。
新田は若手ながら優秀で、勘も鋭い。
でも、刑事のやり方ではホテルのフロントは務まらない。

プライドが高くてある意味似たもの同士の二人が
最初は互いの価値観に馴染めず反発していたのに、
だんだんと相手に敬意を持つのを好ましく読みました。
(ただし、この後エピソード0である「マスカレード・イブ」を読みましたが、
 少し二人の印象が変わりました^^;)

と、このようにとても楽しい読書ではあったのですが、
良くも悪くも東野さんの話は映像を意識した展開だなぁと思ったりも^^;
この話は特に一話完結なので、そのうちドラマ化されそうな予感がします。


★★★★☆


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Posted byこゆりす

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