【黄昏の岸 暁の天―十二国記】 小野不由美

登極から半年、戴国再興に燃える泰王驍宗。反乱鎮圧のため自ら文州に赴いた王の悲報に、留守を預る幼い泰麒は衝撃をうけ、大鳴動とともに忽然と姿を消した。王と麒麟を突然失い、偽王の圧政が始まった戴ー。その行く末を案じ将軍季斉は命をかけて景王陽子に会うため空を翔けるが…。(「BOOK」データベースより)



李斎と大好きな陽子に再会^^
とはいえ、喜んでばかりもいられず
シビアな話が続く十二国記シリーズの中でも
この話はトップを争うほどの過酷な状況で、
読んでいて息が苦しくなるような思いがしました。

今日の感想は軽いネタバレがありますので、ご注意ください


十二国記は「魔性の子」から入ったクチなので、
なぜ廉麟が探していたのか、あの人が迎えに来るのか
ずっと疑問だったのだけど、なるほど、そういうことか!
やっと腑に落ちました。

蓬莱側もなかなか大変だったけど、その間に戴がこんな惨状になっていたとは。
泰麒は幼い頃から苦労の連続で、
住む世界が変わってもやっぱり辛い立場で、
なんでこんな良い子がこんな目に遭うのかと・・・
そんな数々の苦労もあって、
同世代の陽子との面会場面はかなり萌えます(*'ω`*)
超個人的には、陽子からも「泰麒」ではなく、「高里くん」って呼んでほしかった。

あの延王に楯突く陽子がかっこ良すぎて、ますます好きになりました。
陽子がいなければ、国を超えて協力するという
長い十二国史上にも例のない革命も起きなかっただろうと思うと、
胸が熱くなります。
各国の王と麒麟が揃う場面は圧巻でした。
これだけの面子を揃えられるというのは、
やっぱり延王しかできない仕事ですね。

まさかの未解決のままでの、二人だけの旅・・・
この先どんな過酷なことが待ち構えているかと思うと、不安しかありません^^;
なぜ裏切り者にみんなが付いていくのかとか、
未回収の伏線も気になります。
続編、心から楽しみにしていますが、
小野先生はご体調不良とのこと、どうか無理はなさらず!


★★★★★


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2017年1月読書まとめ
アニメで観て面白かったので、
いつか原作に挑もうと思いつつ
5巻の長編に怯んでいた「屍鬼」・・・
やっと手を出しました!
大まかなストーリーを知っていても面白い。

既刊の「十二国記」も全て読了し、
小野さんってなんて凄い人なの!という感想しか出てきません。
現在、小野さん祭り開催中です。笑

そして、お久しぶりの「東京喰種」も安定の面白さ。
10巻以降はまだ手に入れていないので、
どうにかして続きを読もうと思います。



2017年1月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2328ページ
ナイス数:146ナイス

屍鬼〈3〉 (新潮文庫)屍鬼〈3〉 (新潮文庫)感想
アニメ⇒原作。大雑把な記憶はあっても、怖くて面白くてやめられない止まらない。ついに疫病の正体が判明。そういえば辰巳はこういうヤツだった。起き上がったことを喜べるのはごく一部という実態…。アニメでも思ったけど、一般的な吸血鬼ルールが適用されるのはいいとして、招待されないと入れないルールだけはとってつけたようで違和感が大きい。松尾静という子の存在もなんだか違和感が。人間だろうが屍鬼だろうが、正雄と恵にはどうにも同情できず、思考回路に苛々。桐敷家の目的を見事に失念したので、残り2巻も楽しめそうです。
読了日:1月29日 著者:小野不由美

うんこしりとり (コドモエ[kodomoe]のえほん)うんこしりとり (コドモエ[kodomoe]のえほん)感想
3歳1ヶ月。歯医者さんの定期検診を号泣しながらも頑張ったので、帰りに近所の書店でご褒美に買って帰りました。ちょっとお下品な気もするけど、「うんこ」はまあ子どもにとってはテッパンだよね。いろんなうんこが出てきて、親としては吹きそうになるのだけど、息子はまだしりとりが分かっていないのでじーっと眺めるのみ。凍ったうんことか、こまのうんことか実在すると思っているのかもしれない。個人的には「うんこ」より「うんち」の方が響きが可愛らしくて好きかな。「ちきゅうのうんち」とか。
読了日:1月28日 著者:tuperatupera

屍鬼〈2〉 (新潮文庫)屍鬼〈2〉 (新潮文庫)感想
続く村人の死。突然の辞職、不審な夜中の転居にただの疫病ではないことを感じ始める村人。夜、夏野が見えない何者かに監視されている描写にぞくり。だんだんホラーめいてきました。この物語の主要な人物は、静信、敏夫、夏野の三人ですが、個人的には夏野くんが一番好き。アニメではこの辺から静信と沙子に苛々し始めたことを思い出しました^^;かおりは良い子のイメージだったけど、葉書を投函するのはいただけない!自分がこの状況に気づいたらたぶん真っ先に逃げると思うのだけど、見えない敵に立ち向かっていける主要人物たちは凄い。
読了日:1月27日 著者:小野不由美

もりのおふろ (幼児絵本シリーズ)もりのおふろ (幼児絵本シリーズ)感想
3歳1ヶ月の息子に。図書館や保育所の読み聞かせで何度となく出会ってきた絵本。息子はお風呂を嫌がる時もあるけど、入ったら入ったでなかなか遊び終わらないで、なんだかんだで楽しく入っている。お風呂の気持ちよさ、楽しさが詰まっている。寒いときのお風呂は最高だね。絵柄もライオンがウサギを洗うところもちょっとシュールなのだけど、この絵本、すごく好き。購入候補。
読了日:1月24日 著者:西村敏雄

屍鬼〈1〉 (新潮文庫)屍鬼〈1〉 (新潮文庫)感想
数年前にアニメを視聴し、程よく忘れたので原作に着手。村独特の人間関係。少しずつ忍び寄る死。村に全くそぐわない異物。凄惨な死はあるものの、特にこれといって事件は発覚していないにも関わらず、漂う不穏な空気がたまりません。アニメでも思ったけど、とにかく登場人物が多くて人間関係を追うのが大変。お初の方はここが頑張りどころ。2巻にも人物表がないようなので、間髪空けずに読まないと厳しい。人物表と村の地図を熱望。さほど少なくない村人にそれぞれスポットを当てているのが凄いと思う。静信の小説は私には難解で退屈でした^^;
読了日:1月19日 著者:小野不由美

東京喰種トーキョーグール 9 (ヤングジャンプコミックス)東京喰種トーキョーグール 9 (ヤングジャンプコミックス)感想
アオギリとの死闘が一旦終わって、比較的のんびり巻。真戸さんは最後まで嫌いだったけど、アキラのキャラはいいね。ヒナミちゃんもかわいいし、月山もだんだん好きになってくる不思議w白髪の強いカネキはかっこいいけど、さくっとグールを殺せるようになってしまって寂しい。そして、お久しぶりのヒデ!勘のいい彼にCCGの仕事は向いてる気はするけど、いずれカネキのことはバレてしまうのだろうか。そして医者の目的は?
読了日:1月15日 著者:石田スイ

東京喰種トーキョーグール 8 (ヤングジャンプコミックス)東京喰種トーキョーグール 8 (ヤングジャンプコミックス)感想
7巻まで同僚さんに借りていて、そこまでしか持っていなかったのでストップしていましたが、再び続きを買い始めたとのことで数ヶ月ぶりに続きを読めました!(←自分で買えよ。)同僚さん、ありがとう!幼い霧島姉弟が寝ているカットがたまらん。あれだけで泣ける。やっぱり真戸さんは嫌いだー。アラタって…アラタってそういうことか!篠原さんは好きだし、グールに対抗するためとはいえ、なんて武器作っちゃったんだろう。目覚めたカネキくんがスーパーサイヤ人化して、優男じゃなくなったのが少し寂しい。梟は途中で入れ替わった?
読了日:1月15日 著者:石田スイ

丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)感想
十二国記の最新作。読み終えるのが惜しくて、ちびりちびりと数ヶ月かけて読了。これまでの十二国記は、王と麒麟の目線で物語が進んでいたけれど、本作は主に下級官と民目線で描かれ、荒れた国の辛さがずしりと堪えました。どの話も印象的だけど、表題作の「丕緒の鳥」に一番ぐっとくる。陽子はやっぱり陽子で、目が潤みました。「青条の蘭」は尚隆当極前後の話なのかな。こんなに荒れ果てていたとは。「風信」も王の変わり目の大変な時代ながら、登場人物に癒されました。「落照の獄」は死刑制度の是非を問う物語でどちらに転んでも辛い結末。
読了日:1月8日 著者:小野不由美

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【江神二郎の洞察】 有栖川有栖

その人の落とした『虚無への供物』が、英都大学推理小説研究会(EMC)入部のきっかけだった──。大学に入学した一九八八年四月、アリスは、江神二郎との偶然の出会いからEMCに入部する。江神、望月、織田とおなじみの面々が遭遇した奇妙な出来事の数々。望月の下宿でのノート盗難事件を描く「瑠璃荘事件」をはじめ、アリスと江神の大晦日の一夜を活写する「除夜を歩く」など、全九編収録。昭和から平成への転換期を背景に、アリスの入学からマリアの入部までの一年を瑞々しく描いた、ファン必携のシリーズ初短編集。


有栖川さんの「学生アリス」シリーズがとても面白かったので、こちらも。
シリーズ初の短編集。

このシリーズはやっぱり長編の方が面白いと思うけど
(そもそも私は長編の方が好きだということもある)、
シリーズを追うごとにEMCの仲間が大好きになったので、
EMCのキャラ読みというか、関係読み本としては最高でした。
マリアも含めて部員みんなに好感が持てる。
キャラの好き嫌いが激しい私には珍しいこと(・∀・)

この中では瑠璃荘事件が一番気に入りました。
何気に元号の考察も面白かった。

しかし、この4人に矢吹山の事件が
あんなに深い傷をつけていたとは思わなかった。
まあ、仲間内で殺人があったのだから考えてみれば当たり前なんだけど、
殺人慣れしてるような錯覚をしてしまいます^^;
そういう意味ではいい意味で普通の人たちなんだなぁと。

アリスにとって、入部前からマリアが特別な存在だったことが
窺えたのも感慨深かったです。

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【帰ってきた腕貫探偵】 西澤保彦

街のいたるところに突如現れ、市民の悩みを解きほぐす「櫃洗市一般苦情係」の職員、通称・腕貫探偵。その日、彼のもとにやって来たのは一週間ほど前に亡くなったという女性の霊だった。彼女はベストセラー作家・越沼霞巳と名乗るが、その作家は五十年前に亡くなっているはずだ。五十年前に死んだのは誰だったのか?なぜ女性の魂は今なお現世を漂っているのかー。シリーズ史上、最も不可思議な謎を腕貫探偵が鮮やかに解く!!

【目次】(「BOOK」データベースより)
氷結のメロディ/毒薬の輪廻/指輪もの騙り/追憶




感想は空いてしましましたが、
このシリーズを「探偵が腕貫を外すとき」の直後に読みました。

西澤さんならではのSFミステリではなく、
このシリーズは地味な公務員探偵(でも普通の人ではない)の話。

・・・のはずだったんですが。
ついに腕貫さんの推理力(妄想力?)が霊界にまで力を及ぼします。
成仏できない幽霊の相談に乗っちゃうという。
わたし的には腕貫さんは現実路線(?)でいってほしかったような気もする。

「毒薬の輪廻」ではあまりに淫らな関係のオンパレードに辟易。
西澤作品はこの手の関係が多くて慣れてるつもりでしたが、この話は多すぎる。
あまりにも多くて、うへぇとなりました(´Д`)
そんな中、淡々としたいつも通りの腕貫さんの爆走は、もはや癒される。

一番推理が腑に落ちたのは「氷結のメロディ」。
新たに7レギュラー入りした、女装男子キャラの葵くんもなかなか良い感じ。
欲を言うなら、ユリエさんと腕貫さんの絡みがもっと見たかったです。


★★★☆☆


腕貫探偵シリーズの感想はこちら
腕貫探偵 市民サ-ヴィス課出張所事件簿
腕貫探偵、残業中
モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵
必然という名の偶然
探偵が腕貫を外すとき



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