【平面いぬ。】 乙一

「わたしは腕に犬を飼っているー」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。

【目次】
石ノ目/はじめ/BLUE/平面いぬ。(「BOOK」データベースより)




はじめましての乙一さん。
読んだことがある人は口を揃えて
「グロイけどめちゃくちゃ面白い!読んで損なし!」と言うので
ずっと気にはなっていた乙一さん。
でも、ミステリは大好きでもグロは苦手なんですよね…。
すぐ悪夢見ちゃうし、具合が悪くなる^^;
なので、長らく避けておりました。

乙一さんはなんでも黒乙一(グロ系)と
白乙一(そうでないもの)作品に分かれるらしく(灰乙一もあるとかないとか?)
白乙一として読友さんにおすすめしていただいたのがこちらの「平面いぬ。」。

こちらは短編集。
全部が不思議な話で、切ないのと嫌な感じが混ざってなかなか面白かったです。

少しミステリ要素あり、ファンタジーあり、
嫌なお話あり(後味悪い系はイケる方なので、結構好み)。
おすすめしてくださった読友さん、どうもありがとうございました♪
読まず嫌いが直りましたw


白乙一の長編も読んでみたいと思って
最近「暗いところで待ち合わせ」(表紙は怖いがホラーではない)を読みましたが、
すごく良かった!
とっても好みの読書体験ができました。
こんな乙一さんならもっと読みたい!
これ系の乙一作品のおすすめがあればぜひ教えてください^^


★★★☆☆ 3.5


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【プラチナデータ】 東野圭吾

国民の遺伝子情報から犯人を特定するDNA捜査システム。その開発者が殺害された。神楽龍平はシステムを使って犯人を突き止めようとするが、コンピュータが示したのは何と彼の名前だった。革命的システムの裏に隠された陰謀とは?鍵を握るのは謎のプログラムと、もう一人の“彼”。果たして神楽は警察の包囲網をかわし、真相に辿り着けるのか。(「BOOK」データベースより)


また東野さん。

東野作品は映像化前提に作られているような感じがして鼻につくこともあるけど、
安定して面白いので定期的に読んでしまいます。
これは東野さんの中でも当たり!

何を考えてるかわからない嫌なヤツだった神楽が
スズランや秘境に住む人たちと触れ合う中で変化していくのを好ましく読みました。
教会の結婚式のシーンが良かった。
スズランの正体だけは途中から読めましたが、
事件の真相は全く予想外。
あまりスッキリしていない結末ですが、私は好きです。

他の方も書かれていますが、私もこれ読んでてマイナンバー制度を思い出しました。
個人的にマイナンバー制度は賛成の立場なのだけど、
DNA情報の登録はちょっと…いやかなり抵抗があるかも。
でも、そんな時代は遠くないかもしれない…。
身内を割り込むのに使われるというのも嫌だし、
この事件みたいに間違ったり悪用されたら、
どんな冤罪でももうひっくり返しようがない。


余談ですが。
白鳥里紗が登場する頃まで神楽の容姿をなぜか読み間違っていて、
田口浩正さんを思い浮かべながら読んでいました(苦笑)
イケメン設定だったのか。
映画版の神楽役はニノらしいけど、私のイメージには合わないなぁ。


★★★★☆


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2017年7月読書まとめ
今月は小説が4冊。
どれもハズレがなく面白かった。

恩田陸さんの作品はちょっと苦手なものもあるのですが、
ミステリーランドの「七月に流れる花」「八月は冷たい城」は両方とも
とっても好きな世界感でした。

初めましての泡坂妻夫さんの「11枚のとらんぷ」は
奇術を題材にしたミステリでとっても面白かった。
11の作中作にも全てに奇術の謎が仕掛けられていて、
本編の伏線も張り巡らされていて、読み応え抜群でした。



7月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:2262
ナイス数:328

金田一少年の事件簿 黒魔術殺人事件 (講談社コミックス)金田一少年の事件簿 黒魔術殺人事件 (講談社コミックス)感想
数年ぶりの再読。私は高遠が絡む事件が嫌いなのだけど、これはその中でも一番嫌いなやつだったことを思い出した。邪宗館のなんともいえない悲しい雰囲気を台無しにしてくれた駄作。あの人だけは犯人にしてほしくなかった。意外な犯人を演出するためだけに、過去の作品の登場人物をいじるのは本当にやめてほしい。トリックはシンプルで好感が持てるだけに残念。高遠が出ると喜ぶファンも多いのだろうけど、もう本当に勘弁してください。
読了日:07月31日 著者:さとう ふみや

金田一少年の事件簿 剣持警部の殺人 下 (少年マガジンコミックス)金田一少年の事件簿 剣持警部の殺人 下 (少年マガジンコミックス)感想
金田一の中では比較的無理がなく、十分納得できるシンプルなトリック。こういうの好きだ。動機も共感できる。最後のストラップが救いといえば救いだけど、もう少し早く世に出ていたらと思うと…。さすがにあのストラップをちゃんと調べてないとか、警察は憎まれても無理ないわな。あと、高遠は嫌いなので、事件に絡ませないでほしい。一方、プールのトリックはいくらなんでも…。中学生で立案も実行も無理がありすぎる。
読了日:07月31日 著者:さとう ふみや

金田一少年の事件簿 剣持警部の殺人 上 (少年マガジンコミックス)金田一少年の事件簿 剣持警部の殺人 上 (少年マガジンコミックス)感想
何年かぶりの再読。そういえば、金田一にしては珍しく社会派の実在の事件をモデルにした事件だった。過去の少年事件関係者を捜査員に入れてるとか、明智警部が少年の正体を知らないとかツッコミどころはあるけど、これは全然わからなかったなぁ。クズに相応しい殺されっぷり。ただし、根強いファンがいるらしい高遠が大嫌いなので、ヤツに絡んでほしくはない。明智警視とはじめちゃんの二人が警部を信じているのが嬉しい。
読了日:07月30日 著者:さとう ふみや

さよなら神様さよなら神様感想
「神様ゲーム」では、ミステリーランドなのにこれ子どもに読ませていいの?という読後感だけは記憶に残っているのだけど、続編のこちらも麻耶さんらしい毒のある話が満載。小学5年生なのに、考え方も言葉遣いも大人すぎなのが気になった。なんといってもこの小学校、物騒すぎる^^;アリバイ崩しが多かったけど、あくまで犯行が可能ということがわかっただけで、鈴木が神様かどうかは未だ半信半疑。最後淳が幸せになれて良かった…のか?これからも障害が発生するたびに排除していくと思ったら怖いけど。微妙な読後感だけど面白かった。
読了日:07月26日 著者:麻耶 雄嵩

ぐりとぐらのかいすいよく (こどものとも傑作集―ぐりとぐらの絵本)ぐりとぐらのかいすいよく (こどものとも傑作集―ぐりとぐらの絵本)感想
夏になったので、3歳7ヶ月の息子にぐりぐら海水浴編。突然出てくるうみぼうずが化け物でもなんでもなく、泳ぎが得意な割と普通の男の子なことにびっくり。一度教わっただけで泳げるようになるぐりとぐら。よっぽど教え方が上手だったのかな。
読了日:07月24日 著者:なかがわ りえこ

まるはなばちのレオン (にわの小さななかまたち)まるはなばちのレオン (にわの小さななかまたち)感想
このところ虫が大好きな3歳半の息子が自分で選んだ絵本。欲をかいて花粉をためこんでいたら、家から出られなくなったというお話。シリーズものだったんですね。外国の絵本だからか、キャラの造詣がオシャレで虫嫌いの母も安心して読めました。
読了日:07月21日 著者:A.クリングス

オニじゃないよ おにぎりだよオニじゃないよ おにぎりだよ感想
3歳7ヶ月の息子リクエスト本。これは面白い!オニギリが大好きなオニさんはのん気でキュート。人間に怖がられたのも「れんらくしなかったからだ!」と考えるところとかもう可愛すぎる。あんなに怖がられてるのに、毎日大量のオニギリを作って差し入れするあたり、オニギリへの愛が半端ない。人間と仲良くなれて良かったね。オニギリのかぶりものは息子と一緒に大笑いしました。購入候補。
読了日:07月20日 著者:シゲタ サヤカ

八月は冷たい城 (ミステリーランド)八月は冷たい城 (ミステリーランド)感想
「7月」に引き続き。7月は不思議さと哀しみの中にも爽やかさが漂う作品だったけど、こちらの方がホラーより。『みどりおとこ』の正体が蘇芳の推測通りだとしたら怖すぎる。ミステリーランドは子ども向けでもあるのに、こんな真相で大丈夫なんだろうか^^;少年達が出てくる物語は好きなので、こちらも楽しめました。カマキリとかなんで夏だけなのか?という疑問は払拭されなかったけど、恩田作品にしてはスッキリしてる方かな。ちなみに7月を先に読まないと重大なネタバレになるので注意。どちらも装丁が素敵なので手元に置いておきたいです。
読了日:07月19日 著者:恩田 陸,酒井 駒子

11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)感想
初泡坂さん。昔の作品は読みにくそうで敬遠していたのだけど、これは読みやすくて面白かった!作中作だけでも11作全てのトリックと伏線が見事なのに、その作中作がさらに全体の伏線になっているという凝った作り。1部の奇術のくだりだけはちょっと長いと思ったけど、そこがまた伏線だらけだった訳で。マジック絡みの品が現場に並べられていたことの意味も激しく納得しました。犯人が殺人に追い込まれた事情が悲しい。奇術なんて一つも見破ったことがないけれど、奇術の解説も楽しく読めました。地の文で外人と書いてあるのが時代を感じます。
読了日:07月15日 著者:泡坂 妻夫

どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ)どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ)感想
3歳半の息子に借りた絵本。ハリーがなんといってもかわいらしい。どろんこで遊ぶのはワクワクするし、疲れたら家族のところに帰りたくなる気持ちもわかる。こんな体験をしても、やっぱりお風呂嫌いなところもかわいい。犬は飼ったことがないけれど、飼い犬がどろんこになったらわからないものなのだろうか?
読了日:07月11日 著者:ジーン・ジオン

アロマテラピー・バイブルアロマテラピー・バイブル感想
ここ数年、アロマからは遠ざかっていましたが、アロマ関連の会社に再就職し、新商品販売につき再読。水と精油だけの虫よけスプレーが一ヶ月保存できるって書いてあるけど、常温でそんなに持つの?など疑問点もあるけど、相性の良い組み合わせ、お悩み別レシピ、ブレンドファクターなど情報豊富で、初めてさんは持っていて損はない一冊。この本と、検定用の参考書でアロマ検定1級に合格できました。
読了日:07月06日 著者:

金田一少年の事件簿 血溜之間殺人事件 不動高校学園祭殺人事件 (講談社コミックス)金田一少年の事件簿 血溜之間殺人事件 不動高校学園祭殺人事件 (講談社コミックス)感想
眠れなくて9年ぶりに再読。どちらもアリバイトリックだけど、不確定な割にハイリスクで手間がかかりすぎ。痕跡残さないように碁盤ひっくり返して生首置くのって2分では不可能でしょ。殺人現場にこぼれた水が鑑識にかけられるくらい、ド素人でも予想できる。「殺されてもしょうがない」と言いながらダイイングメッセージを残す被害者とかwはじめちゃんは第三者だからいつもキレイごと言うけど、伊志田レベルのクズなら殺されても仕方ない、に一票。罪を暴いてみせたところで、未成年だから大した罰もくらわんだろうし。あの死に様が最大の復讐か。
読了日:07月05日 著者:さとう ふみや

七月に流れる花 (ミステリーランド)七月に流れる花 (ミステリーランド)感想
ファンタジーと思って読んでいたら、思ったよりミステリよりで驚いた。よく見たらミステリーランドから出てたのか。伏線はほぼ回収されていて納得のいく真相。恩田作品に多い聡明な美男美女が苦手だったのだけど、本作はそういうこともなく、今まで読んだ恩田作品で一番好き。少女たちがみずみずしく描かれ、悲しいけど清々しいラストでした。装丁も挿し絵も美しい。ミステリランドは今のところハズレがなく、出版社の気合いを感じます。八月も読んでみよう。
読了日:07月04日 著者:恩田 陸,酒井 駒子

おふろにいれて (せなけいこのえ・ほ・ん)おふろにいれて (せなけいこのえ・ほ・ん)感想
3歳半の息子に。せなけいこさんの怖くない方のおばけ絵本。おばけがお風呂に魔法をかけると…。せなけいこさんの本は1歳の頃から大好き。最後のページに急に現れたぞうさんときりんさん達が気になるようで、「いつどこからはいってきたん?」というツッコミが入りました。
読了日:07月02日 著者:せな けいこ

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【私が彼を殺した】 東野圭吾

婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。容疑者は3人。事件の鍵は女が残した毒入りカプセルの数とその行方。加賀刑事が探りあてた真相に、読者のあなたはどこまで迫れるか。(「BOOK」データベースより)



「どちらかが彼女を殺した」と同じ趣向で
最後まで犯人が明かされず、読者が犯人当てに挑む作品。

被害者は殺されるべく殺されたどうしようもないクズ。
動機のある三人の容疑者達もなかなかの性格。
美和子は気の毒な立場ではあるのだけど、妙にイライラさせられました^^;
よって、誰にも情がうつることなく、
ある意味犯人探しに集中できましたが、撃沈。
「どちらかが~」同様、袋綴じを読んでもさっぱり分からず、
またもネットで解説を読みました^^;

あらすじの時点で容疑者が三人だけに絞られており、
他の人は犯人足り得ないということなので反転せずに書きますが、
一番不思議なのは、毒薬を入手する機会も仕込む機会もあったのに、
加賀さんが美和子を早々に容疑者から外したこと。
動機がないから?
でも、動機なんて他人からわからないことだったりするもんでは?
というか、浮気されまくっていた婚約者なんだから、
むしろ動機はあるといえるのに。
この小説の大前提とはいえ、そこが納得できなかったかな。

とはいえ、「どちらかが彼女を殺した」では
どちらが犯人でもおかしくないくらい根拠が薄弱だったので、
解説を読んで「どちらか~」よりはすっきりしたかな。

やっぱりミステリの最後には犯人を明かしてほしい。


★★★☆☆ 3.5


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