『マスカレード・イブ』 東野 圭吾

ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。二人が出会う前の、それぞれの物語。「マスカレード」シリーズ第2弾。



マスカレードシリーズ、第二弾。
第二弾ですが、『マスカレード・ホテル』より少し前のお話。

新田と尚美が出会う前のお話なので、
二人が接近するのは最後のお話だけで
それ以外はそれぞれでの事件や謎を解決するという短編集。

二人の関係性が好きだったので、私には少々物足りなく感じました^^;
丸くなる前だからか、二人の印象も少し違い、
前作で好感度の高かった新田はボンボンかつ生意気だし、
尚美はお客様の仮面剥がしすぎだし、内心では毒吐きすぎだし。
一方で新キャラの穂積は良かった。


シリーズ最新作「マスカレード・ナイト」は図書館の順番待ちですが、
やっぱり警察(新田)とホテル(尚美)をしっかり絡めてほしいし、
穂積もまた出てきて、新田を振り回してほしい。笑



★★★☆☆ 3.5


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2018年1月読書まとめ
先月は過去最高かもしれない冊数…ですが、ほぼ絵本です。
先月のベスト絵本は「わらっちゃった」「てぶくろ」「バムとケロのおかいもの」の三冊でした。

小説は三冊だけですが、全部当たり。
「放課後に死者は戻る」「クラインの壷」は
どちらも手元に置いておきたいくらいの良作。



1月の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:1816
ナイス数:384

さんすう サウルス (福音館の科学シリーズ)さんすう サウルス (福音館の科学シリーズ)感想
4歳。母が選んだ絵本。算数が大好きなティラノサウルスのお話。計算が好きすぎて、火山や隕石まで算数に使ってしまう。息子は恐竜も数字も好きなのでちょうど良いかなと思ったけど、中盤には掛け算や割り算まで登場し、思ったより高度な算数だったので小学生向けかも。計算には全くついていけないのに、なぜかこの絵本を持ってくるのはティラノサウルスパワーか。確かにティラノの戦闘力にこの頭脳が加わったら、怖いもんなしだな。お母さんの「うら~うら~」という笑い声がいい。
読了日:01月31日 著者:ミッシェル・マーケル

おふとんかけたらおふとんかけたら感想
書店の自由に読めるコーナーで4歳息子が選んだ絵本。読んだことある気がしたけど初見。いろんなものにお布団をかけたら…。かがくいさんらしいユーモアのある展開で楽しい。オチも素敵。
読了日:01月29日 著者:かがくい ひろし

おべんとうバスおべんとうバス感想
書店の自由に読めるコーナーで4歳息子が選んだ絵本。これ、赤ちゃんの頃に図書館で読んだことある!息子はもちろんそんなことは覚えてないので初見。お弁当の具材が次々にバスに乗り込んでお出かけ。最後に乗り遅れてきたのは…予想外のあの人(?)でした。1歳半頃、バスをとても愛していたので、その頃に読んであげたら良かったな。
読了日:01月29日 著者:真珠 まりこ

にゃんにゃんにゃんにゃん感想
書店の自由に読めるコーナーで私が選んだ絵本。せなさんで読んだことのない絵本だったもんで、つい息子に勧めてしまった。赤ちゃん猫がお母さんのところに行く話。こちらは毒のないせなさんでした。
読了日:01月29日 著者:せなけいこ

ちか100かいだてのいえちか100かいだてのいえ感想
書店の自由に読めるコーナーにて4歳息子が自分で持ってきた絵本。「うみ」と連続して読んだせいか、ストーリー物の方が好きな息子、こちらは20階くらいで飽きた模様。楽しい絵本だけど、描き込みが細かくてたくさん読んだ後は確かに疲れる^^;
読了日:01月29日 著者:いわいとしお

うみの100かいだてのいえうみの100かいだてのいえ感想
書店の自由に読めるコーナーにて4歳息子が自分で持ってきた絵本。これ有名な絵本ですが初めて。階を進むごとになくしたパーツを集める。10階ごとに動物チェンジ。描き込みが細かすぎて、楽しいけど目が泳ぎすぎて疲れる。この後連続で「ちか」も読んだが、ストーリー物の方が好きな息子は20階くらいで飽きた模様。
読了日:01月29日 著者:いわい としお

こわーい おつかいこわーい おつかい感想
4歳。図書館の読み聞かせの会で読んでもらった絵本。おっちょこちょいのトンちゃんはおばあちゃんのお使いに手ぶらで行ってしまう。お母さん豚がトンちゃんを追いかけるもオオカミだと勘違いし、途中で本物のオオカミに遭遇…。オオカミを突き飛ばすくらいの暴走ってどんだけ^^;すさまじいおっちょこちょいだけど、おばあちゃんもお母さんも優しい。
読了日:01月29日 著者:内田 麟太郎

せかいいちのねこ (MOEのえほん)せかいいちのねこ (MOEのえほん)感想
読友さんのレビューで知った絵本。人間の男の子から愛されているけど、いつかぬいぐるみに飽きるのではないかと不安になる主人公の猫のぬいぐるみ、ニャンコ。猫のヒゲを体に入れると、本物になれるという話を耳にし集めることに。最初はぬいぐるみ仲間だけが友達だったニャンコが旅とともに他の猫の優しさに触れ、友達を増やしていくという物語。最初は4歳の息子にと思ったが、長さといい内容といい、大人向きだったので一人で楽しみました。もし息子が興味を持つなら、一章ずつ読んでもいいかな。猫が本当にかわいいので、猫好きな人におすすめ。
読了日:01月28日 著者:ヒグチユウコ

殺し屋、やってます。殺し屋、やってます。感想
ありそうでなかった殺し屋が主役のミステリ。殺人の報酬は東証一部上場企業の平均年収である650万円。物語内で起きるのはもちろん殺人なのだが、殺し屋が解くのは日常の謎風というアンバランスが絶妙。設定も謎も魅力的で楽しく読めたのだけど、殺害シーンはやはりちょっと辛い。何が怖いって、一見温厚で人畜無害、粗野なところは微塵もない主人公のサイコパスぶり。キレッキレの推理後、各話のラストに放つ冷徹な一言に背筋がひやり。間に二人の連絡係を挟むことで安全だと言っていたけど、依頼人側の連絡係はかなりリスキーなのでは。
読了日:01月27日 著者:石持 浅海

放課後に死者は戻る放課後に死者は戻る感想
始業式の日に崖から突き落とされて死んだ僕は、一緒に崖から落ちたイケメンの体に乗り移る。犯人はクラスメイトの誰か。新しい体で転入し、真相を探る。初読みの作家さんですが、すごく面白かった!入れ替わりモノは好みだし、文章もお上手。高橋くんがいろんな意味で完璧すぎだとは思ったけど、スクールカーストは「カワイイ(イケメン)が正義」なのだ。犯人は想像通りだったが、真相は全く予想外。全員に裏切られていたという展開に後味の悪い話かと警戒したものの、清清しいラストに泣きました。クラスも二人もきっといい方向に変わるのだろう。
読了日:01月21日 著者:秋吉 理香子

こねてのばしてこねてのばして感想
絵本を自由に書店のコーナーにて私が手に取り、息子と一緒に読んだ本。柔軟な発想は健在なのだけど、ヨシタケさんの中でもいまひとつかな。小さい子向けにも関わらずうちの4歳児はあまり分かっておらず、オチまでポカンとしたまま読了。「りんごかもしれない」の方が好きな様子。結局この生地は一体何者だったんだろう。
読了日:01月21日 著者:ヨシタケ シンスケ

どきどき よぼうちゅうしゃ (からだのえほん)どきどき よぼうちゅうしゃ (からだのえほん)感想
4歳息子が行きつけの小児科で選んだ本。最近の通院では数ある玩具に見向きもせず、絵本ばかり持ってくるようになりました。注射が嫌いな女の子。元気なのに注射をすることに納得できない。病院の先生が予防注射の意味を説明してくれる。予防接種の仕組みはまだまだ難しいけど、痛いけど意味があるということだけでも分かってくれるといいな。それにしても、最近は製薬業界の陰謀論なんかがネットで出回り、あえて予防接種をしない親御さんが増えてきたように思う。そういう人に限ってあまり病気をしないタイプだから困る。
読了日:01月21日 著者:小林 まさこ

そらまめくんの はらっぱあそび: なつの いちにちそらまめくんの はらっぱあそび: なつの いちにち感想
書店の自由に絵本が読めるコーナーにて4歳息子が選んだ本。そらまめくんのシリーズ。こちらは加古里子さんの「だるまちゃんとうさぎちゃん」と同じような流れで、雑草を使った遊びを紹介しつつ、ほかのお豆ちゃんたちと遊ぶという話。聞いたことのある遊びもあったけど、ほとんど知らなかった。なかなか高度で手先の器用さはいりそうだけど、こんな遊びをしてあげられたら楽しいだろうな。
読了日:01月21日 著者:なかや みわ

ぼく、仮面ライダーになる! ビルド編 (講談社の創作絵本)ぼく、仮面ライダーになる! ビルド編 (講談社の創作絵本)感想
書店の自由に絵本が読めるコーナーにて。4歳息子が仮面ライダーブーム全盛期なので、私が発見して教えてあげたのだけど、うーん…。「何事も諦めず、やればできないことはない」ということを伝えたいのはなんとなくわかるのだけど、正直あまり面白くないというか、無理やりというか。幼児向けの絵本で「ムカつく」という表現もいかがなものでしょうか。諦めず仮面ライダーの服を作っちゃったお母さんはすごいけど、同じ方面の頑張りを期待されても困る^^;
読了日:01月21日 著者:のぶみ

十二支のかぞえうた十二支のかぞえうた感想
4歳。借りたときはお正月だったので十二支の絵本を。日本語の数字にはいろんな数え方があると自然と教えてくれる絵本。「あっちゃん あがつく」と同じ作家さんで、食べ物で数を数えるのだが、マルチ食物アレルギーを持っている息子には食べられないものが多いからか、いまいちハマらず。同時に借りた「じゅうにしのおはなし」の方がストーリー物で面白かった模様。
読了日:01月20日 著者:さいとう しのぶ

クラインの壺 (講談社文庫)クラインの壺 (講談社文庫)感想
ずっと読みたかった本。とても面白かった!あらすじからVRのゲーム内で冒険中の事件だと勝手に想像していたので、いい意味で予想を裏切られ、失踪以降はスピードアップ。以前からVRには警戒していて、ゲーマーの家族がVRゲームをやりたいと言い出したときも強く反対したことがあり、私の警戒の究極の形がこの話で、個人的にとてもしっくりきた。30年以上前の話なのに、ここまで技術を予測できたことも凄いし、現代の技術よりまだ上をいっていることも凄い。ヒロインが二人出てくるが、私は七美派。真実がどちらにせよ悲しい結末。
読了日:01月18日 著者:岡嶋 二人

わんぱくだんのどんぐりまつり (わんぱくだんシリーズ)わんぱくだんのどんぐりまつり (わんぱくだんシリーズ)感想
4歳1ヶ月。わんぱくだん二冊目。転がった大きいどんぐりを追いかけていくと、そこには…。子どもってどうしてみんなどんぐりが好きなんだろう。我が家ももれなくそうですが、持ち帰ってきたどんぐりが大人になり始めるというオチなので、「大人になれなくて困ってるよ」と伝えてみました。本当に困ってるのは母の方ですが^^;おまつりの様子が楽しくて、おばけ屋敷よりファンタジー要素が強いお話でした。
読了日:01月16日 著者:ゆきの ゆみこ,上野 与志

びゅーん (あかちゃんにこにこえほん)びゅーん (あかちゃんにこにこえほん)感想
4歳。保育園の絵本貸し出しで息子自らが選んだ絵本。いろんな乗り物をどんどん追い越す新幹線。最後にはロケットまで抜かし、駅に到着。久しぶりに文字が少ない小さい子向けの絵本を読んだけれど、こうい読み聞かせもいいな。
読了日:01月15日 著者:かとう ようこ

じゅうにしのおはなしじゅうにしのおはなし感想
4歳。年末に保育園で干支の話を聞いたようなので、借りてみました。これは面白いし、わかりやすい。今年と母(私)と自分の干支は覚えた模様。息子は誰が勝って誰が負けたかをやたら気にしていたけど、何度も説明するうちにだんだん12番目までが動物の名前の年にしてもらえたことが分かってきた様子。しかし、ズルをしたネズミを一番扱いにした神様、それでいいんかいな^^;
読了日:01月12日 著者:ゆきの ゆみこ

わらっちゃった (おひさまのほん)わらっちゃった (おひさまのほん)感想
4歳1ヶ月。アケミちゃんとケンカをして、怒ってばかりいたらツノが生えて鬼になっちゃった。仲裁してくれたしーちゃんに連れられて「おばけのよせ」に行くと、お客さんは全員お化け。お化けの芸は面白くて大笑いしていたら、ツノがひっこんでアケミちゃんとも仲直り。次の日もまたケンカするというオチですが、これは寄席見たさか、ガチのケンカなのかwなかなか面白い絵本でした。購入候補。
読了日:01月10日 著者:大島 妙子

おそうじ隊長 (給食番長シリーズ)おそうじ隊長 (給食番長シリーズ)感想
4歳息子が図書館で自分で選んだ絵本。今度は番長ではなくたかふみが主役だが、「給食番長」とほぼ同じ流れで、学校の掃除がいかに大事かを暑苦しいテンションで説く話。絵柄もテンションも濃く、給食番長でお腹がいっぱいなので、同じ方向性だとちょっと飽きるかな^^;
読了日:01月08日 著者:よしなが こうたく
したのどうぶつえんしたのどうぶつえん感想
4歳息子が図書館で自分で選んだ絵本。うえの動物園ならぬ、「したのどうぶつえん」はおかしな動物のオンパレード。変てこりんな動物たちは基本ダジャレなので、息子にはこの面白さを理解できない模様^^;
読了日:01月08日 著者:あき びんご

すてきなおへやをしょうかいしますすてきなおへやをしょうかいします感想
4歳息子が図書館で自分で選んだ絵本。絵柄がシルバニアファミリー風でほわっとしててかわいい。お世話好きのうさぎさんの話。お礼ももらわず、動物たちが快適に住める場所を探す。見た目がかわいいのに、だんだんと世話焼きおばさんに見えてくる不思議。
読了日:01月08日 著者:もいち くみこ

だるまちゃんとうさぎちゃんだるまちゃんとうさぎちゃん感想
4歳息子が図書館で自分で選んだ絵本。かこさとしさんの新作が出たとニュースで聞いたばかりだったので、ちょっとタイムリー。ストーリーというよりは、日本伝統のものの解説とか、作り方がメインの絵本。だるまちゃんシリーズはいろいろあるようだけど、ニュースで見た新作もあまり心惹かれず、やっぱり「だるまちゃんとてんぐちゃん」が一番の名作かも。
読了日:01月08日 著者:加古 里子

のんびりおじいさんとねこ (「こどものとも」人気作家のかくれた名作10選)のんびりおじいさんとねこ (「こどものとも」人気作家のかくれた名作10選)感想
4歳息子が図書館で自分で選んだ絵本。漁師のおじいさんのところにいついた猫は、おじいさんのくれる餌が物足りなく、別のところに行こうとする。今まで釣ったことのないような大物を釣ってみせるからと、猫を引き止めるおじいさん。おじいさんのあまりのマイペースぶりに、猫に魚がいかないんじゃないかとやきもきさせられた。猫が飢える前に小さい魚をとりあえずあげたら良かったんじゃなかろうか。
読了日:01月08日 著者:西内 ミナミ

バムとケロのおかいものバムとケロのおかいもの感想
4歳。保育園にあったバムケロが読みたいというので適当に借りてみたが、これは初めてとのこと。母はバムケロ自体が初めてだったけど、絵柄的に外国の絵本なのかと思ったら日本人作家さんだったんですね。おとぼけキャラのバムとケロがかわいい。変わったお店があったり、つい買いすぎたり、お買い物の楽しさが詰まった絵本。ケロちゃんのパンケーキもかわいい。
読了日:01月06日 著者:島田 ゆか

おならまんざい: ぴっかぴかえほんおならまんざい: ぴっかぴかえほん感想
4歳息子が書店の自由に絵本を読めるコーナーで選んだ本。自分のおならと漫才を始める男の子。ウンチおしっこおならはこどもの笑いのテッパンではあるけど、持ちネタありのお笑い系息子は意外と下ネタ好きではない。じっとよく聞いていたけど、まだ漫才の掛け合いは少し難しいかな。私は結構楽しめたけど、笑うだろう箇所で笑わないので、人前での読み聞かせは少々恥ずかしかった^^;
読了日:01月04日 著者:長谷川 義史

てぶくろ (世界傑作絵本シリーズ)てぶくろ (世界傑作絵本シリーズ)感想
4歳0ヶ月。おじいさんが落とした手袋に動物たちが続々と入っていく。デフォルメされた可愛らしい動物ではなく、キツネあたりからだんだんとコワモテになっていくのがいかにも海外絵本っぽいけど、不思議と温かみを感じる絵柄。「きつね」ではなく、「おしゃれぎつね」といった名乗りがナイス。穴も開けられていたし、おじいさんが見つけたときにはもう使い物になってないだろうな^^;
読了日:01月02日 著者:

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『マスカレード・ホテル』 東野 圭吾

都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!?いま幕が開く傑作新シリーズ。



安定の東野さん。
犯人だけはなんとなく予想がついたけど、面白かった!
一つ一つの話は日常の謎として
お客さんの不思議な言動に好奇心をそそられるし、
全体では殺人事件を追うミステリーでもあるという、贅沢なつくりになっています。

以前不特定多数を相手にする仕事をしていたことがありましたが、
本当に驚くほどいろいろな人がいる。
私は「お客様は神様」という発想があまり好きではありません。
サービスをする側がそういう意識を持つのは素晴らしいことだと思うけれど、
客側が「自分は神様」だと思いながらサービスを受けるって、どうなの。
だって人間以外の何者でもない訳だしw
「感じの良い客」でいる方がお互い気持ち良く、
その分いいサービスを受けられるから結果的にお得だと思うのに、
上から目線でしかサービスを受けられない人、
何をしてもらっても不満しか残らない人って、意外といるなぁと感じます。
こういう思考回路なので、たぶん私は接客業は全く向いていないのだと思う^^;

その点、尚美のプロ意識はすごい。
どんなに我儘なお客様の言い分もクレームにならないように処理する。
それが必ずしも理不尽な要求を呑むことだけではない、
というのがプロフェッショナルだ。
新田は若手ながら優秀で、勘も鋭い。
でも、刑事のやり方ではホテルのフロントは務まらない。

プライドが高くてある意味似たもの同士の二人が
最初は互いの価値観に馴染めず反発していたのに、
だんだんと相手に敬意を持つのを好ましく読みました。
(ただし、この後エピソード0である「マスカレード・イブ」を読みましたが、
 少し二人の印象が変わりました^^;)

と、このようにとても楽しい読書ではあったのですが、
良くも悪くも東野さんの話は映像を意識した展開だなぁと思ったりも^^;
この話は特に一話完結なので、そのうちドラマ化されそうな予感がします。


★★★★☆


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『夏の夜会』 西澤 保彦

祖母の葬儀のため、久しぶりに帰省した「おれ」は、かつての同級生の結婚式に出席した。同じテーブルになった5人は皆小学校時代の同級生。飲みなおすことになり、思い出を語り合い始めたが、やがて30年前に起こった担任教師の殺害事件が浮かび上がる…。女性教諭は、いつどこで殺されたのか?各人が辿る記憶とともに、恐るべき真実が明らかになっていく。



西澤ミステリではお馴染みの、忘れた記憶を探る系ミステリ。
終始一貫して、記憶というものがいかに曖昧で不安定なものであるかがテーマ。
同窓会で再開した男女5人は担任の先生について語り始めるが、
そもそも先生の生死すらあやふや。
記憶とは真実のデータベースではなく、
人の都合に合わせていかに簡単に改ざんされるか、興味深く読みました。

同作家さんのタックシリーズでは一晩中同じメンツでビールを飲み続けて
読んでいるだけでげんなりした作品もあったのですが、
こちらは人も場所も入れ替わりながらの展開なので、飽きずに読めました。

それにしても、先生のヒステリーが酷すぎて、
更年期障害だったじゃ済まされないレベル。
時効を迎えた殺人事件なので、真相を思い出しても犯人に社会的制裁はなく、
ちょっとモヤモヤするけど、こういうのも嫌いではない。

ただし、難読名が多い西澤作品の中でもこちらは飛び抜けて難読。
苗字がスムーズに読めず、何度も登場シーンまで戻るはめになりました。
珍名はいいけど、覚えられる名前にしてほしいです^^;

あと、タイトルがちょっと微妙かなと。
実際に読んでから10ヶ月経ったせいもありますが、
題名だけ見てもどんな作品だったかさっぱり思い出せませんでした^^;

なんだかんだ書きましたが、
謎が魅力的で、妄想をこねくりまわすのが面白く、
定期的に読みたくなるのが西澤作品。
そろそろまた何か読んでみよう。


★★★☆☆ 3.5


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